アンガーマネジメントとは
アンガーマネジメントは、怒らない、あるいは怒りを我慢するものではありません。 怒りと上手に付き合うために、自分が変えられない状況には怒らず冷静に受け止め、自分で変えられる状況では怒りを上手に伝えるためのスキルなのです。
アンガーマネジメントの3ステップ
STEP 1 「6秒間待とう」
感情のピークは最初の6秒。大きく深呼吸したり、頭の中で6まで数えたり、まず6秒間待つことで怒りのピークをやり過ごしましょう。そうすることで落ち着きを取り戻し、感情的にならずに冷静に自分の気持ちや要望を相手に伝えることが可能になります。
STEP 2 「自分を怒らせた正体を知ろう」
ある人やある出来事が「自分を怒らせた」と考えがちですが、それは違います。
怒りの正体は、あなたが信じている“~べき”という考え。
“仕事はこうやるべき”、“部下はこうあるべき”など、自分が信じている“べき”が裏切られたときに人は怒りを感じます。自分の“べき”を知ることで、怒る前に自分の“怒りポイント”をキャッチできるようになります。
STEP 3 「許容範囲を広げよう」
どういう“べき”を信じるかは人それぞれですが、その境界線によって怒りを感じる回数は変わります。自分と同じ“べき”(OKゾーン)と自分と違う“べき”(NGゾーン)の他に、少し違うが許してもいい中間(許容ゾーン)を作り、許容範囲を広げましょう。また、電車遅延や天候など、自分の力ではコントロールできないことに怒っても、どうにもなりません。
それは重要なことでしょうか?
そしてあなたにコントロール可能なものでしょうか?
どちらか一方でも該当しなければ、怒るより現実を受け入れて他の選択肢を探したり気分転換をはかる方がずっと建設的です。
怒りの感情をなくすことはできませんが、自分の中に自分を怒らせる原因があるからこそ「イライラする・しない」を自分で選択することができるのです。
冒頭でもお伝えしましたが、アンガーマネジメントとは、怒りを我慢するものではありません。状況によっては、感じた怒りを相手に伝える、という選択もあるでしょう。
その際のポイントは、次の2点。
- 起きていることは何か、問題は何か。
- 自分はどう感じるのか、何を望むのか。
怒りを相手に伝える前に、この2点を頭の中で冷静に整理しましょう。 そして伝えるときは、感情をぶつけるのではなく「私」を主語にした“Iメッセージ”を使って、怒っていることを“情報”として伝えるように工夫するとよいでしょう。