あなたはどれくらい歩いていますか?
私はカウンセリング場面で、ご相談にいらっしゃった方に 「1日平均、何歩くらい歩いていますか?」とよくお尋ねします。この頃はスマホに歩数計アプリを入れている方が多くなり、その場で一緒に確認することも少なくありません。忙しいビジネスパーソンにとって、定期的な運動習慣を持つことはハードルが高いものです。なので、日常生活の中でも十分に行える運動習慣=歩く、ということで、よくお尋ねしているのです。
歩くことは良いことづくめ
- ウォーキングは有酸素運動なので、続けるほど脂肪を燃焼しやすくなる。
- 代謝が上がり、血中脂質や血糖値、血圧の改善にもつながる。
- 歩くことで骨に刺激が加わり骨の強度が増しやすく、骨粗鬆症予防にも良いと言われている。
そしてなんと、ウォーキングは体に良いだけでなく、感情面へのポジティブな効果があることも報告されています。歩くことで快感ホルモンの分泌が促され、精神的緊張やマイナス感情が低下し、活力が上昇するというのです。さらには脳の血行が良くなり、認知症リスクまで低減するというのですから、良いことづくめですね。
どれくらい歩けばいいの?
以下は、国民の健康増進の基本方針を示した「健康日本21」で掲げられ目標値です。
- 20歳~64歳まで ⇒ 男性9,000歩 ・ 女性8,500歩
- 65歳以上 ⇒ 男性7,000歩 ・ 女性6,000歩
とはいえ、これまで運動習慣がなかった人や体力に自信のない人がいきなり高レベルの歩数を目指すと、かえって健康を損なう恐れもあります。
まずは今より少しでも体を動かす時間や機会を増やすことを意識して、無理のない範囲で続けることが大切です。日々の歩数にとらわれ過ぎず、週や月単位での平均的な目標を立てる方が長続きしやすいのでオススメです。
忙しい毎日の中でもできる工夫を
例えば、「フロアの移動には階段を使う」とか、「トイレ休憩は少し離れたお手洗いを利用する」、「早く退社できた日は一駅歩く」、「休日の買い物は歩いて行く」など、毎日の生活習慣をほんの少しだけ変えるだけでも十分です。大切なのは、“続けること”です。
心が変われば行動が変わる。 行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。 人格が変われば運命が変わる。
これはウィリアム・ジェームズという心理学者の言葉です。いきなり人格や運命を変えることはできませんが、行動なら今からでも変えられます。